Interview | THE DO DO DO’s(前編)

Interview | THE DO DO DO’s(前編)

THE DO DO DO’s

2016年に無期限の活動休止を発表したロックンロールバンド、N’夙川BOYS(以下夙川BOYS)をオンタイムで観ていた人にとっても、またそうでない人にとっても、どこかでずっと待っていた存在なのでは。そう思わずにいられない新星が、ついに宇宙の果てからやってきた! しかもメンバーの平均年齢21歳。

ヴィヴィッドなポップさと眩いキラキラ感を放つ衝動のロックンロールエクスプロージョン。2022年、まさに夙川BOYSに憧れて結成。「ロックンロールを届けるために地球にやってきた」と声高に歌うベースレスのトリオが、そう、このTHE DO DO DO’s(ザ・ドゥードゥードゥーズ:以下THE DO’s)だ。

前回のCHICKS RIOT!にTHE DO’sの首謀者クハラディ・クハラダ(G/Vo)がQUINCAMPOIX(カンカンポワ)のサポートベーシストとして出演していた縁からそんな彼らを知り、運よく復活のタイミングでライヴを初目撃。その時のサウンドチェックでクハラディがポロンと弾いた夙川BOYSのフレーズを耳にした瞬間を今も忘れない。何かと何かがピタッとハマったあの感覚、、、夙川BOYSの当時の姿を時折重ねながらTHE DO’sのライヴを観て確信した。ロックンロールの新しい波が間違いなくやって来ているんだってことを。

さて、普段は現役大学生でもあるTHE DO’s。半年間の活動休止期間を経て、メンバー全員が晴れて大学生となった今年5月に完全再始動。復活後は大学生活と並行してライヴで各地を飛び回っている3人なのだけど、そんな最中に公開されたのが4本目のMV「Hold me baby,kiss!kiss!kiss!」だった。これが世界規模でバズり、公開からわずか3ヵ月で再生回数は33.3万回を突破(11/11現在)。地球上のあちこちで今日もプレイボタンが押され、今も記録を更新し続けている。

そんなわけで、THE DO’sには勢いに乗せて12/2(月)、12/11(水)とCHICKS RIOT!連続2回出演していただくことに。前者はそれぞれのスタイルを持った20代のロックンロールバンドとの共演。後者はRINDA&MARYA+TAICHIとのスペシャル2マン。RINDA&MARYAは言わずと知れた夙川BOYSの元メンバーで、時を経ての奇跡の共演となる。また、そのおふたりをCHICKS RIOT!に迎えるのは夙川BOYSとして出演してもらって以来13年ぶりのこととあって、主催者である私は今回の2マンが決まった夜からずっとドキドキが止まらない状態だ。

“夙川BOYSの再来”を思わせるものの、THE DO’sはそのイメージから良い意味でどんどんはみ出してくれそうな未知の可能性を感じずにいられない頼もしい存在。バンド初だという今回のインタビューで、そんな3人の過去・現在・未来に迫るお話を早速聞く。思いのほか長編になったため、前編・後編に分けてお届けします。お楽しみに。

Member ヒノ・ヨーコ(Vo/G) クハラディ・クハラダ(Vo/G) アカリンゴスター(Dr)
Interview/Text Ayumi Tsubouchi

友だちになろうからのバンド結成

⏤⏤3人の出会いから結成までのお話を聞かせてもらえますか?

クハラディ・クハラダ(Vo/G)(以下クハラディ) 僕はずっと2つのバンドをやっていて、並行して今みたいなバンドをすでにやっていたんですよ。僕自身女の子ヴォーカルものが好きで、ベースレスのバンドがずっとルーツ。やっぱりザ・ホワイト・ストライプスやジョン・スペンサー(ブルース・エクスプロージョン)とかがずっと好きだったという過程でN’夙川BOYS(以下夙川BOYS)に出会って、そういうバンドをやりたいと思うようになったんですよね。それが高3くらいだったかな。

⏤⏤高3!

クハラディ 僕は高1からMONKEY GROWというバンドをやっていて、ギターウルフやキングブラザーズ(以下キンブラ)とライヴをしたり、もうひとつのバンドでもロックンロールをやったりしていて。

ヒノ・ヨーコ(Vo/G) クハラは千葉ではうちらの世代で一番ブイブイやっているロックバンドのギタリストなんですよ。だから、THE DO DO DO’s(以下THE DO’s)も結成当初はクハラの裏バンドみたいなポジションで。(キンブラのメンバーである)マーヤさん(G/Vo)のキンブラに対する夙川BOYSみたいな。ゴリゴリのロックンロールをやっている一方で、ポップなバンドもやっているみたいな。

クハラディ で、THE DO’sのメンバーを探そうかという時期、、、高3の時に高校生のバンドがコピバンで出るみたいなイベントをライヴハウスじゃない場所でやると聞いて。

アカリンゴスター(Dr) 千葉のQiball(キボール)という場所でね。

クハラディ 冷やかしで観に行ったんですよ。どうせしょーもないことをやってんだろって(笑)。そしたらTHEE MICHELLE GUN ELEPHANT(以下ミッシェル)の「世界の終わり」をカヴァーしているバンドがいて。あれ?って。同じようなものが好きなヤツもおるんやって、よく観るとガールバンドで、、、、(ヒノを指差して)そのバンドのギター&ヴォーカルだったんです。

⏤⏤えっ。

ヒノ そうなんですよ。そのバンドでは高校の文化祭とQiballの2回しかライヴをしていないのに。たまたまそのうちの1回をクハラが観ていて(笑)。

⏤⏤すごいご縁ですね。どういうバンドだったんですか?

ヒノ 高校最後の思い出に文化祭でどうしてもミッシェルのコピバンをやりたくて。それで女友だちを集めて組んだバンドだったんですよ。ただ、その時は直接話をすることもなかったんですけど、1年後くらいになぜかクハラがツイッター(X)で「去年の夏に観たガールバンドの「世界の終わり」カヴァー良かったな」って呟いているのを見かけて。「それ、私です!」って即レスしたら「友だちになろう」って返信が来て。

⏤⏤青春、、、!

ヒノ さらに、友だちになって2日後に連絡が来たんですよ、「バンド組まない?」って。そんな感じで出会いました。

⏤⏤出会いからしてドラマチック。アカリンゴスターさんは?

アカリンゴスター ロックンロール系ではなかったけど、私も高1から高3までバンドをやっていたんですよ。その時のバンドのベースがMONKEY GROWのヴォーカルの後輩という関係もあってよく対バンをしていたから、その頃からの知り合いで。クハラさんに声をかけてもらったのは高3の頃? 当時やっていたバンドがちょうど解散するというタイミングだったんですよ。

クハラディ 暇そうだからいいかって(笑)。

アカリンゴスター いや、忙しかったですけどね(笑)。

全員 わははは。

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