画家 ささきなそ
音楽があれば
無限に絵を描けます!
画家ささきなそさんのイラストをSNSで見かけて一目惚れ。ロックンロール、“リフ・ランデル”のような女の子、お花で溢れた色彩豊かな作品がとにかく“可愛い”。そこには音楽が聴こえてくるようなグルーヴィな賑やかさがあって、見れば見るほど目の前に映像が見えてくるよう。む?…あれ、これって、まんまレコード聴いている時の感覚じゃない?
そんな衝撃を受けたのちに、THE LET’S GO’sの新作『平凡チェリー』(ドイツ盤LP)カヴァーアートを手がけること、初の画集『I wanna be your girlfriend』と新しいzine「45rpm MAG」が発刊されると知り、居ても立ってもいられず、ご本人へコンタクトを取ることに。そういった経緯を経て、VAMP!のオンラインショップ“VAMP! SHOP”で彼女の作品を販売するに至ったのだけど、手元に届いた画集とzineを手にしたら今度は「お話を聞いてみたい」気持ちがヒートアップ。たまらずアポを取り、早速ご本人に会ってきました。
「これだ!」と思ったことをまっすぐに、自由なカタチで制作と発信をしている、ささきなそさん。楽器を奏でるように、また歌を歌うように、「好き!」をアートとして表現する彼女の素顔や制作の原点、そして新作とこれからについてお話を伺ってきました。インタビューの中で聞くことのできた素敵なフレーズの数々は、軽快でヴィヴィッド。嬉しくなるくらい、やはり作品の世界観そのものでした。さあ、彼女の冒険の中身を、ちょっとのぞいてみましょう!
Interview & Photo 坪内アユミ
似顔絵描いている時は
お喋りが一番楽しい
−−作品作り以外では、どういった活動をされていますか?
ささきなそ(以下なそ) 『ロックンロール似顔絵屋さん』をメインに活動しています。
−−魅力的なネーミングですね。どんな似顔絵屋さんですか?
なそ 7インチのジャケサイズの紙に、お客さんの好きなCDジャケット風に似顔絵を描くという似顔絵屋さんなんです。いつもLP盤レコードの片面を聴き終わる30分くらいの間に描き終わるようにしています。
−−設定もステキですね。“CDジャケット風に仕上げる”というのは世に出ているCDのカヴァーアートをオマージュしつつ、そこにお客さんの似顔絵を入れて描くという感じですか?!
なそ はい! 描かせてもらう方に「なりたい(バンドの)CDジャケットはありますか?」ってお聞きして、実際にCDを提供してもらって、そこにご本人の似顔絵を入れて描くんです。
−−ええっ、面白い!
なそ 私自身の「私もラモーンズになりたい!」って気持ちから始めたプロジェクトです(笑)。
−−『ロックンロール似顔絵屋さん』はどのくらいやっているんですか?
なそ 1年くらいですかね。
−−1年やって来られて、どんなことを感じます?
なそ 自分ではできないから「私もバンドをやりたい!」っていう願望を形にした企画なんですけど、同時に自分の技術を上げるためのものでもあったんですよ。制限時間内に、初めて見る形をその場で描く。しかもクオリティを上げながら描く。最初はそういう訓練ができたら良いなと思っていたんです。
−−なるほど。
なそ だけど、続けていくうちに、被写体であるお客さんとお話することが一番楽しいということに気づきました(笑)。似顔絵が完成するまでの間、どうしてもお客さんをお待たせしているという感覚があるので、こちらで小さなノートを用意しておくんです。そして、「好きな音楽でも、映画でも、お店でも…何でもいいので、オススメを教えてください」って書いていただくようにしていて。で、時々会話をしながら描いているんですけど、それが一番楽しい!
−−美容室スタイルですね。
なそ そうですそうです!(笑) お客さんとお喋りしている時間が一番楽しい。それが一番の発見でした。そして、好きなものについて話している時がやっぱり人って一番ステキだと痛感しました。
−−いいお話!
なそ 好きなものと自分の間に壁がない感じがするから。それ、なんかすごいいい!って(笑)。
−−“好きなものと自分の間に壁がない”。いいですね。
なそ うふふふ(笑)。似顔絵屋さんをやっていてそこを感じられたのが良かったですね。
−−この1年でざっと何人くらいの方の似顔絵を描いたと思います?
なそ 「『ロックンロール似顔絵屋さん』をやるぞ」って決めた時に名刺代わりのフライヤーを100枚刷ったんです。けど、それがもうないので100人以上は描いていますね。
−−『ロックンロール似顔絵屋さん』はレギュラーの活動として今後もずっと続けていかれるのですか?
なそ はい。続けられるまでやろうと思っています。
−−自分自身が興味津々なのでお聞きしたいのですが、料金設定はどのように?
なそ ふたつ設定があるんです。(高円寺の)もえちゃんバーっていう、友人のお店でやる時だけは物々交換。このプロジェクトをもえちゃんバーで始めたということもあって、そういう形にしています。たとえば、芸人さんなら芸でもいいし、モノを書く人なら本でもいいし、CDでもいいし、私にもえちゃんのご飯をご馳走してくれるということでもいい。そんな感じでやっています。ほかの場所では、いつも500円でやっていますよ(※下記画像参照)。